軽量級のホープ桑原拓(24=大橋)が世界ランカーを初めて撃破した。WBC世界ミニマム級13位、IBF世界同級12位ジョナサン・レフジョ(26=フィリピン)と拳を交え、3-0の判定勝利で初めて任されたメインを締めくくった。17年に現WBA世界ライトフライ級スーパー王者京口紘人(ワタナベ)と東洋太平洋ミニマム級王座を争った経験豊富な世界ランカーに対し、2回以降に5連打、7連打、8連打と猛ラッシュ。7回には右アッパーでダウンを奪った。「世界ランキングに入る選手に完勝できたことは収穫」と口にした。これで通算戦績は7勝(4KO)無敗となった。

4階級制覇王者井岡一翔と同じ興国高-東京農大に進み「井岡2世」と呼ばれる。これで世界ランク入りも濃厚だ。所属ジムの大橋秀行会長は「ディフェンスが良い相手だったので判定でも良いとは話していた。ただこのペースなら7、8回で仕留めないと軽量級では人気が出ないから」と注文も忘れなかった。

12月2日、東京・後楽園ホールに次戦が予定される桑原は「コンビネーション(パンチ)の中で、10の力で倒せるパンチも打っていかないといけない。(同門の)井上尚弥さんの体の強さなどを見て勉強したい」と課題を口にした。大橋会長は「来年には何かしらのタイトルに挑ませたい。日本、東洋太平洋、WBOアジア太平洋のいずれかで」と将来性に期待を寄せていた。