新日本プロレスの若く美しきヒール、ジェイ・ホワイト(27)にとって19年は飛躍の年だった。

年明けの1・4ではオカダとスペシャルマッチを行い、15分18秒の短時間で撃破。2月の大阪大会ではIWGPヘビー級王者棚橋弘至を破り、外国人史上最年少の戴冠を達成。8月にG1クライマックス準優勝、9月に内藤からIWGPインターコンチネンタル(IC)王座を奪取するなど年間通じて活躍し続け、新日本のトップに一気に躍り出た。

「ほんとにいい大きい年になった。信じられないけど、終わってみるとそうだったという感じかな。フィジカル、メンタル両方で誰よりも努力したし、オレは史上稀(まれ)に見る賢さをもっていて、さらに外道さんの賢さが重なったら、だれもかなわないよね」と充実の1年を振り返った。

4日のIC戦では19年2戦全勝の内藤の挑戦を受ける。内藤との試合を楽しんでいるようにみえると指摘すると、「まさしく、そうだよ」と笑いながら、その理由を語りだした。「楽しいのは、楽だから。試合をする前から勝てるという思いがあるし、彼がやることにすべてに対して答えをもっている。だから、一緒に遊んでいる感覚なんだ。彼は勝つチャンスがあると思って挑んでくるけど、希望と笑顔を与えて、チャンスを奪いさるのが楽しい。自分自身が彼より上回っているのを見せるのが楽しい」と徹底的にこき下ろした。

5日にIWGPヘビー級、ICの2冠を取り、名実ともに新日本の顔になることを今年の目標とした。「もし2本のベルトをとることができたら、新日本がどういうリアクションを取るか楽しみだね。なぜなら自分をすべてのポスターの中央にもってこないといけないでしょ?メディアの露出もポスターも。自分を拒否することはできなくなる。会社、ファン、対戦する相手に対して、2本のベルトをおしつけてやるのを楽しみにしてるよ」。ドーム2連戦でジェイの新時代は訪れるか-。【高場泉穂】