来月にボクシング元世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(37=フィリピン)と対戦予定だったWBC世界バンタム級王者ノルディーヌ・ウバーリ(34=フランス)が新型コロナウイルスに感染したと13日(日本時間14日)、米ボクシングメディア「ボクシング・シーン」が報じた。12月12日、米アンカスビルで組まれたカードだったが、王者陣営が規制を受けて渡航許可を得られず、試合中止になったと伝えられていた。

同メディアによると、ウバーリと契約を結ぶプロモート会社MTKグローバルのボブ・ヤレンCEOは「ウバーリはコロナウイルスで陽性反応を示した。それが試合できない理由。渡航ビザとは関係ない。これは選手の安全と健康のため。2週間ほど効果的な練習ができていない」と明かしたという。さらに同CEOは「試合までに6週間あったが、効果的な練習ができていなかったので、この決定をしなくてはならなかった」と苦渋の選択だったようだ。

ウバーリのコロナウイルス感染により、同級1位ドネアは12月19日、米国で前IBF王者の同級4位エマヌエル・ロドリゲス(28=プエルトリコ)と対戦する方向で、WBCが許可すれば暫定王座戦になる見込み。ヤレンCEOは「ウバーリが100%に戻るのにどれほどの時間がかかるかは分からないが、彼はドネア-ロドリゲスの勝者との対戦を強く望んでいる」と説明していた。