女子プロレス団体「スターダム」は12日、都内で会見を開き「スターダム10周年記念 ひな祭り ALLSTAR DREAM CINDERELLA」(3月3日、日本武道館)で「ゆずポン」こと愛川ゆず季(37)が復活することを発表した。

1日限りではあるが、スターダムを支えてきたスターがリングに帰ってくる。エグゼクティブプロデューサーのロッシー小川氏から打診を受け「断れませんでした」と“快諾”。13年に引退し、17年に結婚。現在は1児の母である愛川は「出産後運動はしていないが、それまではジムやテコンドーをやっていた。出ると決まった限り、全力でやりたい」と3カ月間トレーニングを積んで挑む覚悟だ。

会見では11年1月の旗揚げ当時から苦楽をともにしてきたロッシー小川氏とのエピソードも明かした。「10年前は女子プロは暗い印象しかなくて、目指す目標がなかった。選手はみな必死で、体を削るような試合をやっていた。手作り感満載で、契約書もなかったし、給料も小川さんと口約束で決めていた」。その後知名度も上がり、昨年からは新日本プロレスと同じ、ブシロードの運営体制に。「以前は自分の子どもがいたら、預けられるか心配だったが、今は環境もしっかり整っているので、安心して預けられる」と言いながらも「今は息子に見せるか悩み中。プロレスから離れた生活をしているので」と苦笑いで答えた。

対戦相手は未定だがOGやレジェンドらが集まって戦うオールスター戦に登場する。「昔から一緒に練習してきた選手と対戦してみたい。岩谷麻優選手は10年間ずっと戦っていて、今でも尊敬している」と話す。この日は当時のコスチュームで登場。「昔の衣装は全部取ってくれていた。どれで出るかはファン投票でもしようかな。『爆乳戦隊パイレンジャー』の登場曲を聞いてもらって、高まってもらえたら。明るく楽しく激しく試合をしたい」と意気込んだ。「ゆずポン」の参戦で、ひな祭りの祭典がさらに華やかになる。【松熊洋介】