GHCタッグ選手権試合で初防衛に成功したマサ北宮(32)が、試合後のリング上で、パートナーの中嶋勝彦(33)を襲撃。「世話になったな」と裏切り、リングを去って行った。

ヨネ、谷口組の挑戦を受けた2人は、序盤から自信に満ちあふれた表情で、パワフルな技を浴びせた。中盤には連係技も披露。劣勢だった中嶋を北宮がタイミングよく救うなど、コンビネーションの良さも見せた。最後は中嶋がハイキック3発からのマジカルスパイクでヨネを沈め、3カウント。勝ち名乗りを受け、引き揚げようとする中嶋に、北宮は背後からサイトースープレックスで襲いかかった。マイクを取り「何をヘラヘラしているんだ。信用できねえんだよ。10年前入門した時からテメエのことが嫌いで嫌いで。大嫌いだったんだよ」と罵倒した。

大学卒業後の11年に健介オフィスに入門。先に入門していた中嶋とはその後タッグを組むなど、仲間として切磋琢磨(せっさたくま)してきた。18年3月にはGHCタッグ王座初戴冠。その後、今回を含め3度の王者に輝いたが、初防衛後にまさかの裏切りとなった。「テメエとのタッグはもう無理だ」とコンビ解消を告げ、さらに「拳王、世話になったよ」とユニットである金剛からの離脱も示唆した。「自分を押し殺して、金剛に来た。呉越同舟でやってきたが、もう我慢できない」。今後の所属は明かさなかったが「ケジメ付けてやる」と話す中嶋との衝突は避けられない。守り抜いたベルトはどうなるのか。遺恨が勃発した2人から目が離せない。【松熊洋介】