ボクシング元WBA、WBC暫定世界ヘビー級王者アレクサンデル・ポベトキン(41=ロシア)が現役を引退した。13日にサンクトペテルブルクで記者会見して発表した。「治療が必要なあらゆる種類のケガを抱えていて、自分のキャリアを終える時が来た」と話した。ただし、「自分の欲求といいオファーがあるなら、やらない理由はない」とも話し、復帰に含みを持たせた。

04年アテネ五輪スーパーヘビー級金メダリストで、05年にドイツでプロデビューした。11年にWBA王座決定戦で判定勝ちで王座を獲得し、4度防衛した。昨年にはWBC暫定王座に挑戦し、2度のダウンをはね返して5回TKO勝ち。7年ぶりで王座に返り咲いた。3月の初防衛戦では4回TKO負けし、これがラストファイトとなった。

13年にはV5戦で3団体王者ウラジミール・クリチコ(ウクライナ)との統一戦で、4度ダウンして判定負けした。16年にはWBCからドーピング違反で出場停止処分も受けたが17年に処分が解除。18年には3団体王者アンソニー・ジョシュア(英国)に挑んだが、7回TKO負けした。通算36勝(25KO)3敗1分。