ボクシング元東洋太平洋スーパーバンタム級王者和気慎吾(34=FLARE山上)が元世界王者を下し、2度目の世界挑戦に弾みをつける。11日、東京・後楽園ホールで開催されるフェニックスバトル大会(日刊スポーツ新聞社後援)で、元WBC世界バンタム級暫定王者井上拓真(25=大橋)とのWBOアジア・パシフィック・スーパーバンタム級王座決定戦を控える。10日には都内のホテルで前日計量に臨み、リミット(55・3キロ)でクリアした井上に対し、300グラム少ない55・0キロでパスした。

16年7月、グスマン(ドミニカ)とのIBF世界スーパーバンタム級王座決定戦で11回TKO負けして以来、2度目の世界挑戦を見据えている。昨年8月の川嶋翔平戦での6回KO勝ち以来、約1年3カ月ぶりのリングとなる和気は「常に世界のことは考えていますが、自分の立場で『世界』と言えるほど王手をかけていない。この試合に勝てば、堂々と次は世界だと胸を張って言える。自分が世界王者になるために勝ってアピールしたい」と決意を表明した。

18年12月には2日間に渡って井上とスパーリングで拳を交えている。「そんなに印象はなかった。これが多分、記憶にないというのはさほど強くなかったのかな」と自己分析した上で、あらためて井上の試合映像をチェックした感想を踏まえ「ずっと相手の映像をみて、見るたびに自信がつく。いつもは見ると怖いな、と思うけれど、今回は絶対に勝てるという気持ちになっている」と手応えを口にしていた。