ONEキックボクシング・フェザー級(70・3キロ契約)世界王者で11連勝中のスーパーボン(31=タイ)が選手権試合で、挑戦者のマラット・グレゴリアン(30=アルメニア)を判定で下し、初防衛に成功した。

王者のテクニックが光った。序盤からプレッシャーをかけてくるグレゴリアンにケージ際に追いやられながらも、いなすような前蹴りで常に自分の間合いを保持。中盤はパンチを当てられる場面もあったが、クリーンヒットを当てさせないディフェンス力の高さも披露し、相手の体力を削っていった。自身はミドルキックを的確に当ててポイントを奪取。最後まで余裕を見せる試合運びだった。

試合後は「パワーだけでは僕を倒すことはできない。僕は世界で本当に1番になった」と両手を広げ、全身で喜びを表現した。

スーパーボンは21年10月のジョルジオ・ペトロシアン(イタリア)を相手に右ハイキックで失神KOする衝撃的な試合を演じ、初代王者に。4年前に1回29秒で黒星をつけられた相手との再戦で、違いを見せつけた。