46戦46勝の“神童”那須川天心(23)の立ち技格闘技RISE卒業マッチが組まれた2日のRISE代々木大会(東京・代々木第一体育館)で、デビュー戦で兄弟ダブル勝利となる初勝利を飾った那須川の弟龍心(りゅうじん、15=TEAM TEPPEN)が、「兄に勝って欲しい思いがあった」と率直な思いを明かした。

3日、都内で行われた一夜明け会見に出席。同じくデビュー戦となった、シュートボクシング全国大会45キロ級優勝の笠原直希(15=シーザージム)に3-0の判定勝利を収め、「とりあえず勝ててほっとしています」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

堂々のデビュー戦となったが、反省も忘れなかった。「プロデビュー戦ということもあって、KOしたかったんですけど、なかなか難しかった」とし「もっと簡単に戦えた。力んじゃった部分があった」と落ち着いた口調で振り返った。

メインイベントでは兄がTEAM TEPPENのチームメート、風音を判定で2-0で退けた。風音のセコンドには父、弘幸会長がついたこともあり「複雑な思いはあった」としながらも、「僕としては天心は兄。兄に勝ってほしい思いがあった」と喜んだ。さらに「俺にもチャンスがあるな」と先を見据えた。

RISEでは兄と同じリングに立つのはこれが最後。「天心がRISEを卒業した。引っ張っていけるような選手になるので、応援よろしくお願いします」と、早くもRISEを背負っていく覚悟を示した。