ボクシング16年世界ユース選手権で日本人初制覇(フライ級)を成し遂げたアマ13冠の堤駿斗(22=志成)に、特例のA級(8回戦以上)デビューするプランが浮上した。

26日、東京・後楽園ホールでB級(6回戦)のプロテストを受験。同門の元WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者森武蔵(22)とスパーリングなどを消化。27日に合格が発表される見通しだ。

堤は効果的な右アッパーを打ち込み「狙っていました。技術、基本的なところ、防御も見せようと慎重に。プロの第1歩と意識しつつやりました」と自らに及第点。陣営は井上尚弥以来となる特例でのA級デビューを申請する方針で、日本ボクシングコミッションも「アマ実績に加え、プロテストで元王者と良い動きをみせた」と前向きに検討する姿勢を示した。

スーパーバンタム級、フェザー級が主戦場となる堤は「長いラウンドでも動くことができるように。プロデビューに向けてパワーアップ、効かせられるパンチ、スタミナと仕上げていきたい」と口にした。

◆過去のA級(8回戦以上)プロデビュー 通常のボクサーはC級(4回戦)でデビューし、トップアマはB級(6回戦)からスタートする。過去に8回戦以上でデビューしたのは、池山伊佐巳、米倉健司、ロイヤル小林、石井幸喜、平仲明信、赤城武幸、井上尚弥の7人。井上はB級テストを合格した上で、アマ7冠の実績から特例でA級が認められた。ロンドン五輪金メダルの村田諒太はA級でテストに合格し、プロデビューは6回戦だった。