IWGPジュニアヘビー級王座6度の戴冠経験を持つ「タイムスプリッター」KUSHIDA(39)が、米WWEから3年6カ月ぶりに新日本マットにカムバックを果たした。

かつてWWEのリングで対戦経験もあるアレックス・ゼイン(当時はアリ・スターリング)、移籍前の最後の対戦相手だった棚橋弘至と組み、メインイベントとなった6人タッグマッチに出場。対戦相手は、現同級王者の石森太二、ケガから6カ月ぶりに復帰のKENTA、外道組だった。

白を基調としたコスチュームをなびかせながら、久々の古巣で躍動した。味方2人を制して先発を買って出ると、試合中には笑顔を浮かべる場面もあった。中盤には、石森とエルボーの打ち合いを展開。「最強の敵」と認める現王者に、思いをぶつけるように腕を振った。

最後は12分57秒、外道から米国で磨いた必殺のハンマーロックスープレックスホールドを決めて3カウントを奪取。自らの手で、復帰戦を勝利で飾ってみせた。

メンバーと抱擁を交わしたKUSHIDAは、後楽園ホールに詰め寄せたファンから、拍手の後押しを受けてマイクを握った。会場に何度も深々と頭を下げると「またこの新日本プロレスのリングで試合ができて本当に幸せです」と、声をからしながら話した。そして「米国でかなえた夢もあったけど、残念ながらかなわなかった夢もたくさんありました。しかし、またこうやって新日本プロレスで続きを見られるチャンスをいただいたこと、ありがとうございました」と、感謝を告げた。

新日本退団後の19年4月にWWEと契約。NXTを主戦場にし、昨年4月には初シングルとなるNXTクルーザー級王座も戴冠した。今年4月に同団体との契約を終了。先月21日、後楽園ホール大会で行われたジュニアヘビー級選手権試合の後に登場し、新日本復帰を宣言するとともに石森の持つベルトへ挑戦を表明していた。