プロボクシングを統括する日本ボクシングコミッション(JBC)の安河内剛・特任担当事務局長は13日、10年に資格取り消し処分を受けた元世界王者の亀田3兄弟の父、史郎氏(57)のトレーナー再申請が承認される見通しであることを明かした。史郎氏の長男で、元世界3階級制覇王者の亀田興毅3150FIGHTファウンダー(36)とともに都内で会見した際、安河内特任担当事務局長が説明した。

同事務局長は「1年半前から(史郎氏の)トレーナーライセンス再交付の要望が届いている。昨年11月から(JBCが)新体制を整え、ルールを再構築し、資格審査規定も改定している。取り消し処分を受けた人も再申請できる立て付けはつくられている。特別に事情がなければ、再申請するものが可能になる。承認されるでしょう」と口にした。

史郎氏は10年、JBC職員への暴言があったとして事実上の「追放処分」となっているが、元世界2階級制覇王者の次男大毅氏(34)が会長を務めるKWORLD3ジムから史郎氏のトレーナーライセンスの再交付を申請している段階。JBCでは、第三者も入った倫理委員会での議論に入っている。安河内特任担当事務局長は「日にちはわからないが、第三者に判断してもらう。その答申を受けて理事長が決定する立て付けを取っている。あとはいつライセンスを出せるかという段階に入っている。何らか問題なければ(再交付に)なると思う」と明かした。

10年3月27日の亀田興毅-ポンサクレック戦後にJBC職員に対する「どう喝問題」を起こした史郎氏に対し、JBCは同年4月、セコンドライセンスの取り消し、さらに今後いかなるライセンスの申請も受理しないとする事実上の永久追放処分を科していた。亀田ファウンダーは「息子として父の名誉は回復してあげたいなと。これが親孝行になれば。JBCも新体制になって良い業界になっていくと思う」と歓迎していた。