7月に世界4階級制覇を目指すプロボクシング前4団体統一バンタム級王者・井上尚弥(30=大橋)が2日、横浜市内でフィジカル面を鍛える集中合宿を打ちあげた。7月25日、東京・有明アリーナでWBC、WBO世界スーパーバンタム級王者スティーブン・フルトン(28=米国)挑戦に向けてフィジカル面のさらなる強化に着手。「普段のジムワークでやらないメニューを組み込んでやった。多分、試合前では過去一練習している感じになりました」と充実した笑みを浮かべた。

元世界3階級制覇王者・八重樫東トレーナー(40)、12年ロンドン・オリンピック(五輪)ウエルター級代表・鈴木康弘トレーナー(35)のもと、5月29日から5日間、計7回のセッションのメニューを消化。自衛隊体育学校出身の鈴木トレーナーによる「耐乳酸トレーニング」も導入し、1分間強度の高いサンドバッグ打ち、ボディープロテクター打ちなどに取り組んだ。当初は野外での走り込み合宿を計画していたが、雨模様の天候を考慮。今回は所属ジム内でボクシングのメニューも組み込んだ集中合宿となった。

井上は「走り込みとは違う良い集中期間になった。普段、ジムワークでやらないメニューを組み込んでやった。ボクシングの理にかなった練習になったと思う」と手応えを示した。

来週からはスパーリングを再開する予定。今月中旬には米国のホープ、ジャフェスリー・ラミド(米国)やメキシコ人パートナー2人が来日し、統一フルトン対策に入るという。