「世界一かわいい」伊藤麻希がパワーアップした姿を見せた。6人タッグでプリンセス・オブ・プリンセス王者、瑞希との前哨戦に勝利。約1カ月間の米国修行の成果を見せ、7月8日大田区大会でのタイトルマッチに向け「この調子でベルトを取りたい」と意気込んだ。

山下実優、宮本もかとのトリオで瑞希、鈴芽、遠藤有栖組と対戦。地元凱旋(がいせん)となった瑞希がブーイングをあおり、いきなり“完全アウェー”の展開。それでも「すごいムカついて、それでスイッチが入った」と逆にギアを上げると、終盤には激しいエルボー合戦からフォアアームを何度も打ち込み、頭突きを食らわせて王者を苦しめた。最後は孤立した遠藤を伊藤デラックスで仕留め、王者の前で成長した姿を見せつけた。

久しぶりの日本での試合も普段通りのパフォーマンスでリング上を駆け回った。米国と日本を行ったり来たりのハードスケジュールでも、疲れを感じさせない切れ味を見せた。今回の遠征では1カ月で10試合に出場。「すごく大変だった」と明かすも、その分「全部乗り越えてきたので打たれ強くなったし」と手応えを感じていた。

王者・瑞希とは17年に東京女子参戦当初に対戦し、その後「伊藤リスペクト軍団」に無理やり引き入れた経緯がある。約1年で軍団は解散したが、その後も伊藤にとっては気になる存在だった。「ベルトというよりも瑞希が王者だから挑戦表明した」と語る。

相手の凱旋試合で勝利し“先制パンチ”を浴びせ、本番へ弾みを付けた。25日は自らが地元・福岡で凱旋試合を行う。

相手はこの日タッグを組んだ同郷の山下実優。伊藤同様に海外遠征から返ってきたばかりの“相棒”とタッグマッチで激突する。バックステージでは「絶対負けんけん」と方言丸出しで山下とやり合う一幕も。「久々帰るのでめっちゃ楽しみ」。大好きな地元のリングでさらにパワーアップし、満を持して瑞希にぶつかる。