プロボクシング4団体統一王者同士の激突が9月30日(日本時間10月1日)、米ネバダ州ラスベガスのT-モバイルアリーナで開催される。「カネロ」の愛称を持つ4団体統一スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(33=メキシコ)が4団体統一スーパーウエルター級王者ジャーメル・チャーロ(33=米国)との防衛戦に臨む。29日(同30日)には同アリーナ横にある東芝プラザで開催された前日計量にそろって登場ともに167・5ポンド(約75・98キロ)でクリア。両者はフェースオフにも応じ、目線をそらさず、激しい火花を散らした。

大勢のファンが見守る中での公開計量。「聖地」ラスベガスでは16回目の試合となる。この5年間、世界ボクシング界をけん引してきた自負があるアルバレスは「リングに上がるたびに、今が何の時なのかが分かる。彼(チャーロ)はここ(米国)で人気があるのだから、自分はそれが好きだし、楽しんでいる。素晴らしい戦いになる」と王者らしく余裕のオーラを漂わせた。

チャーロが身長183センチ、リーチ185センチに対し、アルバレスは身長173センチ、リーチ179センチ。サイズでは2階級上のアルバレスが劣っているものの「体格、サイズは関係ない。私にはすべての準備ができている」と自信をみなぎらせた。今年5月のジョン・ライダー(英国)戦では手術を受けた左手首が完全回復しておらず、3-0の判定勝利ながら不本意なファイトだったと認める。今回は完全復活を目指す4団体統一王者対決となる。

一方、2階級上で挑戦者の立場となるチャーロは左手骨折から約1年4カ月ぶりの復帰戦となる。22年5月、ブライアン・カスターニョ(アルゼンチン)との4団体王座統一戦以来のリングだ。チャーロは「ケガのことは話さない。それは自分自身に言い訳になるから。プレッシャーをかけるために来た。ボクシングをしにし来たんだ、逆境を乗り越えて戦う」と気合を入れていた。