東京女子プロレス“真夏の女王決定トーナメント”「第12回東京プリンセスカップ」もいよいよ23日の後楽園大会で決勝戦を迎える。渡辺未詩(25)と遠藤有栖(27)、どちらが勝っても初優勝がかかる大一番だ。準決勝の中島翔子戦で左目下と右足を負傷した未詩だがケガも無事回復。決勝戦には万全のコンディションで臨めるという。そんな未詩に悲願の初Vへ向けた意気込みを聞いた。

-ケガの状況は

「(左目下)中島さんのダイビング・セントーンをなんとか防ぎたくて、とっさに足を出してしまったんですけど、自分の足のダメージもあってそれ以外の防御を考えられていなかったです。でも擦り傷のような感じだったので、決勝戦は大丈夫です」

-準決勝では、右足も痛めてしまっていたんですか

「前半の方で痛めてしまって。普段と知らない形で619が右足に入って、そのまま場外に降りた時に瞬間的に足の筋みたいなのを痛めてしまって。なので普段よりもよける力っていうか、判断力も鈍ってたみたいなのはあります。今の時点ではだいぶ治っていて、普通に今日もダンスのリハをしてきたんですけど(笑い)。それくらい治っているので安心してほしいなって思います」

-それほどまでに中島選手との準決勝は激闘だった

「まさかここまでボロボロになるとは思わなかったです」

-そんなギリギリの戦いの中で決勝進出できた要因は何だと思いますか

「相手の技を受けたダメージだけではない、予想しきれてなかった痛みも起きていて。それがなかったらこんなに気持ちが強くなってなかったなと思います。試合を通して『まだいける!』みたいな成長はもう何年間もしてきてるんですけど、でもメンタル面でこれまでの4~5年分成長したくらい、心が強くなりましたね」

-メンタル面で中島選手を上回るのは相当なことですね

「中島さんは努力の人なので、私も中島さんの姿を見て努力しなきゃダメだなって思って、普段から練習しているので。普段頑張ってるところを見てるからこそ、努力の量で追いつきたい、気持ちの強さで追い越したいみたいな気持ちはありました」

-そしていよいよ決勝戦です

「このトーナメント表を最初に見たとき、有栖が勝ち上がってくるとは正直予想してなくて。で、1回戦で(ハイパー)ミサヲさんに勝っているのを見て、すごく驚いたのと同時に、まだ遠くの山で起きていることに感じてて、その後の2回戦が山下(実優)さんだからさすがに…組み合わせが悪すぎるって思ってたんですけど。まさかそこでも勝ってきたので。この2人に勝って、準決勝で荒井優希に勝ったっていうのは、よっぽどの“コツ”みたいなものをつかんでないと、ここまで勝ち進んでこられないと思うので。有栖が自分の中で気づいたものが何なのかがすごい気になるし、その部分に私も試合中に気づいてつぶしにいかないと、勝てないなって思っています」

-相手がつかんだものが何か分からないというのは不気味ですね

「有栖に対しては、デビューした時から『この子はすごい』って感じていて。でも、そこから『シングルで勝ったことがない』『自力勝利がない』みたいなことをよくXとかでつぶやいていたんです。実際それを口に出すことで有栖自身が自己暗示じゃないけど、勝てない、勝てない、みたいな風にしてるように私には見えて。そういうことを口にすることで気合が入るパターンもあれば、“言霊”で負の方に進んでいっちゃうのもあるんじゃないかなって思うんです。この夏はそこに何かキーワードがあると思うんですよ。なので私が、有栖の中で何がポイントになっているのか気づいて、つぶしたいなと思ってます」

-そういったことをふまえて、決勝戦はどのような戦いになると思いますか

「決勝戦に行くのが(坂崎)ユカさんと戦った3年前のあの夏以来なんです。私の中でもあれが結構、人生最大の夏になってるんですよ。ファンの方にも『あの夏すごかったよね』って言ってもらうことが多くて。まずはその夏を、過去の夏を超えていきたいなっていう思いがあって。それと、あの夏には『1番熱かったな』っていう良い思い出の面と、何となくいろんなことを考えすぎたがゆえのトラウマみたいなのがちょっと残ってるんです。過去の自分を超えることで、あのトロフィーをつかむことで、何かもっと見える世界が変わるんじゃないかなと思ってます」

-優勝すればプリンセス・オブ・プリンセス王座への挑戦も近づきます

「このトーナメントで勝ったらみんな挑戦してるし、(決勝戦で)勝てれば私も挑戦したいなっていう風に思っています。1月にあのベルトを失って、ベルトを持っていた期間、できることは全部全力でしたし、たぶん自分のことだから視野が狭まると思ったので、なるべく視野を広げて見るように頑張ろうってやってたんですけど。改めて振り返るとやっぱりまだ、いっぱいいっぱいになってたなって思うので」

-王座から陥落して、何か変わったところはありますか

「ベルトを失ってから1試合目か2試合目でらく対猫(はるな)対未詩っていう3WAYで。らくちゃんがカラーコーンをかぶせてくるっていう本当に自由な戦いをしてて。シンプルに嫌ではあったんですけど(笑い)、でも終わってみたら楽しかったんですよ。なので、やっぱり“楽しい”ってでかいなって。そこから“楽しい”を意識して半年間やってきて。で、このトーナメントでまた勝ちにこだわれるようにって意識して。だからさらに“楽しい”を知った渡辺未詩がプリプリに挑めるんじゃないかなと。視野が広くなった渡辺未詩としてベルトを狙っていきたいなと思ってます」