大関高安(28=田子ノ浦)が6日、大相撲夏場所(13日初日、東京・両国国技館)に向けて、都内江戸川区の部屋から同墨田区にある時津風部屋に足を運び、出稽古で汗を流した。

 関脇経験者の幕下豊ノ島(時津風)に、出足を止められるように4勝3敗と苦戦。これを皮切りに平幕の豊山(時津風)、正代(同)、出稽古に来た錦木(伊勢ノ海)と25番取ったが、13勝12敗と苦戦。痛めている右肩を気にしてか、途中で2度の“小休止”を挟んでのもので、途中からは突き押しに徹するなど、試行錯誤が続いた。右からの上手投げを打ち、顔をしかめるシーンや、腰くだけのように転がり、力なく寄り切られる場面もあった。

 最近2場所連続で12勝3敗の優勝次点。大関に昇進して丸1年を終える夏場所で、念願の初優勝を狙いたいところだが、右肩の不安は、初日まで1週間と迫ったこの時点で、ぬぐい去れない。7日からは二所ノ関一門の連合稽古が、2日間の日程で行われる。この日の稽古を「前に攻めることが今日のテーマだったけど、攻め込まれる場面が多かった。まだまだ出来上がってないです」と振り返りつつ、連合稽古を含めた残り1週間の調整で「明日から集中して全力でやります。(右肩は)大丈夫です」と努めて前向きに話した。