横綱鶴竜(32=井筒)は9連勝で1敗を守った。幕内最重量225キロの逸ノ城にもろ差しになると、肩越しにまわしを取られながらも、胸を合わせて何度も寄り、そのまま寄り切った。「あそこまでいったら、早めに勝負にいかないといけなかった」と、重い相手に体力負けしかねない取り口となり反省を口にした。

 それでも今場所は反省するたびに強くなっている。10日目の琴奨菊戦は立ち合い変化で白星を挙げたが「これだったら負けた方がよかった」とまで言った。だがその後は「絶対に引かない」と自分に言い聞かせて、勝ち方にもこだわってきた。大一番の栃ノ心戦は真っ向勝負で、初の2場所連続優勝へと前進する。