大相撲秋場所(9月8日初日、東京・両国国技館)で大関から関脇に陥落した貴景勝(23=千賀ノ浦)が、休場明けの場所で優勝を目指す。27日、東京・台東区の部屋で稽古を行い、すり足やスクワット、若い衆を相手に立ち合いの踏み込みを確認をした。

右膝の負傷で名古屋場所を全休したが、この日は「もう膝の心配はない」と完治を強調。秋場所で10勝以上を挙げれば、大関返り咲きとなる。目標を問われると「優勝したい」と即答。「周りには無理と思われるかもしれないけど、(優勝を)目指さないと10勝できないと思っている」と、決意を語った。

名古屋場所の途中に帰京して、膝を専門とするトレーナーらと治療、リハビリに取り組んできた。8月は母校の埼玉栄高を主な拠点として、高校生に交じってトレーニング。「体全体のパワーは前よりアップしている。筋トレの数値は確実に上がった」と、フィジカル面で進化を遂げたという。この日の稽古中も患部を気にするそぶりはなく、師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)も「断然名古屋(場所のとき)よりいい」と状態の良さに舌を巻いた。

名古屋場所では出場に向けて直前まで調整を進めながら、場所3日前に大関の座を手放す全休を選択した。「出ずに(大関から)落ちるのは自分にとって悲しいことだった」と振り返るが「1、2年後したらいい過程となっているかもしれない。その選択がいいとなるように、自分も一生懸命やるしかない」と、前を向いている。

師匠によると、28日にも相撲を取る稽古を再開する可能性があるという。一方で貴景勝は「その日、その日で状態が違うこともあるので『この日は絶対にやる』と言い切れない」と明言を避けたが「ただ、気持ちはやる気満々」と力強く話した。