西前頭10枚目明生(24=立浪)が、トップを走る隠岐の海を1差で追う7勝目を挙げた。

仕切り線からかなり後ろで構える琴恵光に対し、ひるまず一気に前に出て押し出した。

「作戦なのかなと思ったけど、下がってくれているので前に出たらいいと。(変化は)頭にあったけど、自分の足腰を信じました」。

7勝1敗は7度目の幕内にして最高の折り返しだ。「一生懸命とれていても、相撲の内容はまだまだと思います。少しでも自分の課題に近づけるように頑張りたい」。茨城・つくばみらい市にある部屋から両国国技館まで、つくばエクスプレスとJR総武線を乗り継ぎ、往復する。「誰からも声は掛けられませんよ」。地味な庶民派力士が脚光を浴びる日は、遠くない。