4日間の日程で行われる大相撲の合同稽古は20日、東京・両国国技館内の相撲教習所で2日目が行われ、小結御嶽海(28=出羽海)が意欲的に稽古を行った。

平幕と十両の関取衆と7番(3勝4敗)取った後、大関正代(29=時津風)と2番(0勝2敗)。最後は、この日の合同稽古の“クライマックス”として、大関朝乃山(27=高砂)と連続15番の三番稽古。4勝11敗と番付の違いが出たものの、合計24番取ったことに「多かったですね。今日、雨降るんじゃないですか。快晴ですけど」と、まずはジョークで切り出し「気持ち良かったです。久々に取れましたし、大関とも。いい感じに体も動いていた」と手応えを得た様子だった。

特に感触をつかんだのが、朝乃山との稽古。数字ほどの差は感じられなく「大関が、どうしたら嫌がるかなと意識して相撲を取っていた」と狙いを持って臨んだ。そこで得たのが「やっぱり左上手を取られると何もできない、させてくれない。改めて思ったし、それだけパワーが違うと思った。改めて、まわしを取られちゃいけないと思いました」と、本場所で他の力士と対戦する際にも通じる課題だった。負けた相撲でも、前みつを引かれながらも「お構いなしに出る場面もあったので、今日は今までの(合同稽古の)中で一番良かった」と振り返った。

大相撲夏場所(5月9日初日、東京・両国国技館)に向けて、改めて「押し」の原点回帰を胸に刻んだ。「やっぱり(自分は)押し相撲なので押しながら、あとは体をしっかりケアしながら5月場所に(向けて)やっていきたい」。気持ちにムラがあることで宝の持ち腐れを指摘されることが、しばしばある。それは本人も重々、承知してか「気持ちの持ちようだと思うので、前に出る相撲を15日間、取れれば。気持ちを切らさずに、やっていくだけです。技術面は特に改善するとかはないと思うので、精神的にしっかり保ってやりたいですね」と話した。