新三役として大相撲名古屋場所(7月4日初日、ドルフィンズアリーナ)に臨む小結明生(25=立浪)が6月30日、報道陣の電話取材に応じた。既に27日に名古屋入りしており、この日は市内の宿舎での朝稽古後、取材対応した。コロナ禍にあり、名古屋場所は2年ぶりの開催で、地方場所も無観客開催だった昨年3月の春場所(大阪)以来とあり「久しぶりの名古屋の宿舎での稽古は、すごい新鮮な感じです」と環境の変化をプラスに受け止めた。

名古屋入り後は平幕の豊昇龍(22)十両の天空海(30)の関取衆との申し合いを積んでいる。新型コロナウイルスの感染防止対策として、宿舎の敷地内にファンは入れない。稽古場は屋外にあるが、門の遠い外で稽古風景に目をやるファンが視界に入る程度だという。

稽古の番数は多いときで20~30番。「疲れを残さないようにしながら、初日をいい動きで迎えられるように」と、この日から番数を減らしている。新三役だが「ずっとここ数場所、上位にいて、また上位との対戦なので、しっかり勝ち越しを狙って頑張りたい」と、はやる気持ちを抑えるように話した。三役の意識より「久しぶりの名古屋場所なので、名古屋の皆さんの前で頑張りたいな、という気持ちです」と2年ぶりの名古屋での土俵が待ち遠しい様子だった。

故郷の鹿児島・奄美から届けられる、ある産物がこの時期の楽しみだという。苦手な果物の中で唯一、好んで食べられるというパッションフルーツがそれだ。「パッションフルーツだけは、すごいおいしいって感じで食べています。(その他の果物は)全部ダメッすね。体にいいから食べているだけで、おいしいとは思いません」と、意外な一面も見せた。

今場所は横綱白鵬(36=宮城野)が出場の意向を示しており、初日と2日目は小結との対戦が予想される。そこは「集中して相撲を取りたいと思っています」と他言を避け、序盤の入りについても「序盤も大事だし後半も大事。一番も気を抜ける場面はないと思うので、我慢して取りたいと思っている」と集中力をポイントに挙げていた。