新入幕の東前頭17枚目一山本(27=二所ノ関)が、西前頭16枚目石浦(31=宮城野)をはりま投げで破って白星発進した。

立ち合いはもろ手つきで出たが、低く潜られて空を切った。中に入られて不利な状況となったが、低い体勢となった石浦の頭越しに左上手を取り、土俵際に押し込まれながらも、右足一本で残って後方に投げた。

幕内の土俵ではりま投げが決まったのは18年春場所5日目の栃煌山以来で、令和になってからは初となった。一山本にとっても人生初だったようで「人生最初で最後だと思う」と苦笑いしながらも、「とりあえず勝てたのはよかった。緊張したけど勝ててよかった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

白星を挙げたが、反省すべきことは反省する。中に潜られた立ち合いを課題点に挙げ「立ち合いは失敗した。明日は今日よりも前に出てくる相手。しっかり修正したい」と2日目の対戦相手で、勢いのある立ち合いが魅力の千代の国を意識。今場所の目標については「あんまり大きな目標は立ててもしょうがない。目の前の一番に勝てるように頑張ります」と意気込んだ。