関脇御嶽海(29=出羽海)が、自身2番目の早さで勝ち越しを決めた。関脇明生を寄り切って1敗をキープ。初優勝した18年名古屋場所に次ぐ早さで給金を直した。

立ち合いはもろ手突きだった。「いけるかなという感じで、やってみようと思った。もろ差しというか、まわし、前みつを取られるのが嫌だなと思っていた。取らせなければと思っていた」。辛抱強く相手の攻めをしのぎ、右四つ、左上手に組み止めて寄り立て「センスのいい相撲が取れたんじゃないですか」と自画自賛した。

過去に2桁白星がなく「苦手」と認める九州場所だが、ここまでは好調を維持している。横綱照ノ富士と大関貴景勝の全勝2人を1差で追う展開。「まだまだ2人が黒星を一つ落とすとか考えられない。(自身は)まだまだ明日、明後日と平幕とやると思うので、自分の相撲を取れるような状態で臨みたい」。2人との直接対決が予想される終盤戦に向けて、1差で食らいついていく。