東前頭7枚目宇良(29=木瀬)が、小結逸ノ城(28=湊)を肩すかしで破り、10勝目を挙げた。

立ち合いは正面から当たりにいかずに右に動いて様子を見た。頭を下げながら中に潜り込み、差した左をすっと抜いて逸ノ城の左肩を両手で押さえるようにして回り込みながら肩すかしを決めた。「重たかったですね」と巨漢の逸ノ城との対戦を振り返った。

2場所ぶりの2桁白星を挙げるなど、1年納めの場所で好調ぶりを見せている。番付上、序盤戦は幕内前半戦で相撲を取っていたが、白星を重ねるごとに幕内後半戦で相撲を取るようになるなど、自身の取組開始時間が徐々に遅くなってきた。好調だからこそだが「急に時間配分が変わる。支度部屋での過ごし方が分からない」とやや困惑気味。後半戦になればなるほど「支度部屋の緊迫感がすごい。(支度部屋に)長くいるとドキドキする。それに押されて大変。そこにも頑張りたい」と残り2日間、土俵外での戦いにも打ち勝つ。