大相撲の春巡業最終日が30日、茨城・神栖市で行われ、4場所連続休場中の横綱照ノ富士(31=伊勢ケ浜)が、皆勤した今回の巡業を総括した。

土俵上の稽古こそ少なかったが「これから、あと2週間で場所に向けて、体をつくっていければ」と話すなど、随所で笑顔を見せた。5月1日に新番付が発表される夏場所(5月14日初日、東京・両国国技館)に向けて、順調な仕上がりをうかがわせた。

巡業の合間には時津風部屋に出稽古し、ともに大関経験者の正代、朝乃山と相撲も取った。「違う部屋の人と稽古すると、違う筋肉を使うから、お相撲さんにとって大事」。巡業だけではなく、春巡業が始まってからの約1カ月の間に、肉体も相撲勘も取り戻してきている様子だ

今後、出稽古を行うかどうかは「親方と相談して、足りないものがあれば、出稽古に行くかもしれない。やってみて、その場、その場で決めていきたい」と話し、現状では未定だという。ただ、他の関取衆が伊勢ケ浜部屋に出稽古に来ることに関しては歓迎。「うちの部屋はいつでもOK。誰も来ないけど(笑い)」と、最近はほとんどいなくなったという、自身に胸を借りたい関取衆を求めていた。