大関貴景勝(27=常盤山)は、連勝が「5」で止まり、10勝4敗で千秋楽に臨むことになった。取組前の時点で7勝2敗と合口の良かった、新大関の豊昇龍に敗れた。ただ優勝の可能性は残っており、4度目の優勝を目指して千秋楽を迎えることになった。

前日13日目は、1差を追っていた前頭熱海富士を破り、3敗で並んだ。立ち合いでぶちかまし、突き、押しで、相手の上体を起こした。さらに左からグイッといなして横向きにして、さらに突いて出ると、流れで右を差し、寄り切った。「今日の相撲を一生懸命やることだけを考えた」と、幕内2場所目、21歳の新鋭に大関の威厳を示した。

看板力士同士の一番に敗れたが、可能性のある限り、優勝を追い続ける姿勢は変わりない。かど番の大関が優勝すれば、16年秋場所の豪栄道(現武隈親方)以来、7年ぶり9人目。全休明けの大関が優勝すれば、03年春場所の千代大海以来、10年ぶり2人目となる。