大関霧島(27=陸奥)が今年春場所以来4場所ぶり2度目の優勝を飾った。3敗の熱海富士が琴ノ若に敗れ4敗となり、結びの大関貴景勝戦を待たずして大関昇進後初めての優勝が決まった。貴景勝も突き落としで破り13勝2敗となった。来年の初場所(1月14日初日、東京・両国国技館)で綱とりがかかる。

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次は綱とりへ。元横綱の鶴竜親方(38)は機は熟したとみる。「(横綱照ノ富士が休場で)壁はないんだから。自分が壁になる存在。その壁にぶち当たって、自分がしっかりしていけば勝てるんだから」。綱とりへの鍵は「自分自身」と説いた。

今場所の成長を認める。「ようやく自分の力を出せている。新大関でいきなり休場。大変だったけど、いい勉強をしたと思う。その悔しさを今場所にぶつけてきている」。それを実際に示したのが場所前で積極的に出稽古へ行き、30~40番の激しい申し合い。その姿勢を「場所前から積極的に体を作ってきた」と認める。

課題は立ち合いの圧力という。「今場所の2敗も圧力に押された。あとは大丈夫。投げも少なくなったし下がらなくなってきた。しっかり前に攻めきる相撲をとることだ」。自身も初挑戦で横綱昇進を射止めた。来年初場所に向けても、霧島の挑戦を全力サポートする。

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