小結若隆景(31=荒汐)が12勝3敗で、25場所ぶり2度目の優勝を果たした。本割で東前頭17枚目の藤凌駕(23=藤島)を下し、3敗をキープ。3敗で並んでいた大関霧島(30=音羽山)も結びの一番で東前頭11枚目の宇良(33=木瀬)を下した。2人による優勝決定戦に臨み、若隆景が霧島を押し出しで破った。

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元幕下若信夫の父大波政志さん(59)は「相撲をやっている子の中で、渥(若隆景)は断然、小さかった。小学6年生で150センチもなかった。体重も42、43キロ」と、幼少期は大相撲での活躍など夢にも思わなかったという。現在は若隆景ら3兄弟の祖父で、政志さんにとっては義父の元小結のしこ名「若葉山」の店名で、福島市内で相撲料理店を経営。長男と次男が、高校を卒業後に大相撲に進んだのに対し、若隆景は「オレは大学に行くから。学費も全部、自分でやるから」と、東洋大進学を決めたと事後報告を受け、意思の強さに驚いた。

ただ23年春場所で、右膝前十字靱帯(じんたい)を断裂した際を振り返っても「手術して1週間後ぐらいには自分でリハビリを始めて、すぐに上を目指し始めていた。足がパンパンに腫れながらでもトレーニングとリハビリをしている姿は立派だった。『さすが渥』と思った。気持ちが折れるなんてことは、これっぽっちもなかった」と、強じんな精神力に驚かされたという。途中休場を含め、4場所連続休場で関脇から幕下まで番付を下げた。それでも政志さんは「絶対に戻って来る」と確信していた。

大けがして、休む間もなく再起に動き始め「そんなにすぐやって大丈夫か」と心配したが、若隆景からは「お医者さんと話しているから。今の医学はそうだから」と、医学の知識も積極的に得ようとする姿勢にまた驚かされた。4月の春巡業を右肘靱帯損傷の疑いなどで休場して迎えた今場所、2度目の優勝。人並み外れた精神力の強さは、まだまだこの先も周囲を驚かせ続けそうだ。【高田文太】

【動画】若隆景25場所ぶり2度目V 優勝決定戦で霧島破る 場内から大きな拍手

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