SKE48高柳明音(29)が27日、名古屋市のSKE48劇場で卒業公演を行った。

昨年3月に卒業コンサートや公演を行う予定も、コロナ禍で延期に。現在同劇場での出演は8人までとあって、当初出演予定だったメンバーを前日26日と2日間に分けて、オリジナル公演の「ラムネの飲み方」公演を上演した。

同公演は、11年の第3回選抜総選挙で秋元康総合プロデューサーに「私たちに公演をやらせてください!」と直訴して実現したもの。高柳は「皆さんの温かい思いを感じて、最初から泣いてしまいました」と、序盤から感慨深げに話した。

卒業公演には、14年から約1年間兼任したNMB48の川上千尋と渋谷凪咲、番組共演経験のある、はるな愛や野口五郎からもビデオメッセージが寄せられたほか、同期でキャプテンの斉藤真木子からは手紙が送られ、涙ながらに聞いた。

高柳は「SKE48に入って12年の間にいろいろなことがありました。自分が大好きなアイドルになれた幸せと、理想に届かない思いがあったり、素直な私ではなかったですけど、自分の中では、アイドルとファンは幸せでなければならないというのがずっと軸にありました」と振り返った。

さらに「自分自身のことを特別だとは思っていなくて、自分で何か見つけなくちゃいけないと、特別な人に追いつけない…ずっとそれがテーマでした」と明かし「1つつかめたのは、ライブで誰より楽しむことでした」と話した。

グループは結成当初から松井珠理奈と松井玲奈という、絶対的なダブルセンターが存在した。高柳は「SKE48に入って、センターになりたいとは言えなかったです。それはあの2人をそばで見ていたからこそ、言えなかったです。ファンの皆さんに言われて、1回くらい言ってもよかったと思ったけど、今から戻っても、多分言えないと思います。それは、今最後のこの瞬間に、後悔がないからです」と心境を吐露した。

この日で約12年のグループ活動を終えて、今後は女優業を中心に活動していく。「きっとこの先も、自分が自分であるために必要な12年でした。大好きなアイドルになれて、幸せでした。SKE48以上の青春はないです。忘れられない、一生誇れる日々でした」と、12年のアイドル人生に胸を張った。