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作品賞&監督賞-「一枚のハガキ」新藤兼人監督

新藤兼人監督(中央)は新たに映画撮影を挑戦すると宣言。柄本明(左)三池崇史監督は「もう1本」と指で示した(撮影・江口和貴)
新藤兼人監督(中央)は新たに映画撮影を挑戦すると宣言。柄本明(左)三池崇史監督は「もう1本」と指で示した(撮影・江口和貴)

【授賞式記事】

 「一枚のハガキ」で監督賞と作品賞の2冠を獲得した新藤兼人監督(99)は、「周囲が許せば、もう1本。100歳の映画を撮りたいと思っています」と新作に強い意欲を見せた。既に2つのテーマが浮かんでおり、1つはプロット(構成)まで考えているという。

 “映画人生最後の作品”と位置づけた「一枚のハガキ」公開初日の8月6日に「私も終わりが参りました。みなさんとお別れです」と引退を示唆した。決意を翻したのは、映画をつくりたいという情熱が、胸の奥底でまだ燃えているからだ。

 新藤監督 ちょっと足が悪いから困ってるんだけど気力、気持ちがありますからね。だから、いい材料を練ってるわけです。言い残したことがありますから、描きたいと思います。

 プロットを書き始めているのは、熊の母親と息子が里に下りて一騒動、という物語だ。「熊は“害獣”と言われるけど無駄に生きてるわけじゃない。(人と)共生しているわけだから、いたわらなきゃいけないと思ってます。だからやってみようと」と明かした。

 もう1つのテーマは人間、具体的には新藤監督の母をモデルとした物語だ。「みんなお母さんから生まれて、お母さんのおかげで大きくなった。戦争中でも、お母さんという存在は大きいと思います」と話した。

 最近はベッドの中にいるのが一番の幸せで「寝床へ入ると映画のことばかり考えてます」と笑った。あと4カ月で100歳。新藤監督の“映画愛”はあふれんばかりだ。【村上幸将】

 ◆新藤兼人(しんどう・かねと)本名・新藤兼登。1912年(明45)4月22日、広島県生まれ。34年に新興キネマ現像部に入り溝口健二監督に師事。44年に松竹移籍。同年召集され宝塚海軍航空隊で終戦。50年に近代映画協会設立。60年「裸の島」がモスクワ国際映画祭グランプリ、95年「午後の遺言状」が日本アカデミー賞最優秀作品賞など。02年文化勲章受章。

 ◆一枚のハガキ 戦争末期、松山啓太(豊川悦司)は、くじ引きでフィリピン赴任が決まった森川定造(六平直政)から、妻友子(大竹しのぶ)からのハガキを渡された。生き残ったら妻にハガキを読んだことを伝えてほしいと託された。

日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞
  受賞作品/受賞者 記事
作品賞 「一枚のハガキ」
  新藤兼人監督
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監督賞   新藤兼人監督
  「一枚のハガキ」
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ファン大賞 「SPACE BATTLESHIP ヤマト」
  山崎貴監督
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石原裕次郎賞・石原裕次郎新人賞とは
 1987年(昭和62)に亡くなった、戦後を代表するスター石原裕次郎さんの遺志を引き継ぎ、日刊スポーツ映画大賞に併設。石原プロモーションが運営に全面協力している。その年に最もファンの支持を得て、スケールの大きな作品に贈られるのが石原裕次郎賞。裕次郎さんをほうふつとさせる将来性豊かな、映画デビュー5年以内の新人に贈られるのが、石原裕次郎新人賞。賞金は各300万円、100万円。




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