D.LEAGUE…なんてドラマチックなんだ!
BLOCK HYPEはリーグ草創期から激闘を繰り広げてきたCyberAgent Legitとavex ROYALBRATSが激突! Legitのテーマはライバルをリスペクトするように「ステイ・ロイヤル」。一方のaRBは「ゴール」。ロイヤルにゴール? まるで、数日前に最終回を迎えた競馬界を舞台にしたTBSドラマ「ザ・ロイヤルファミリー」じゃないか!!
親会社が「ウマ娘」のサイバーエージェントだから競馬つながりで狙ってきたのか?
どうでもよさそうな細かいことが気になるのが僕の悪いクセ…これは「相棒」の見過ぎのようだ。
ドラマでは最大のライバルに一矢報いる展開だった。
開幕2連敗のaRBには吉兆ではないか。
ところが、先行のLegitがとんでもない仕上がりだ。作品を手がけたenaの得意なロックを前面にアクロバットを絡めて攻め続ける。
中腰の4人をChris Ackeyが暗闇から矢のように飛び越す演出は、ドラマの最終回で、主役のロイヤルファミリーを異母弟のビッグホープが大外から一気に差し切った場面のようだ!
あり得ないけど、絶対、意識してるで、3日前に終わったドラマを。
ただし、aRBもドラマチック。過去2戦はかっこいい路線の作品だったが、得意のストーリー性のある、コミカルなドラマ仕立てで攻めてきた。
さえない男性が一世一代のプロポーズを決行するまでが舞台で、笑いあり、高等技術あり、計算ずくの演出ありはまさにaRBにしかできない世界!
最後はせっかく履いたズボンがずり落ちる、ドリフの大爆笑級のオチで締めくくった。
これぞ名勝負数え歌だ! のけぞって拍手を送ったが、ジャッジは残酷だ。
Legitの圧勝で開幕から3連勝で首位キープ。
aRBは3連敗。今季は7戦とサイファーラウンドしかないから、早くも土俵際に追い込まれた。
厳しい展開だが、大ヒットドラマは、悔しい黒星から1度は引退を表明しながら再び参戦。クライマックスですべてが丸く収まった。
がんばれ、aRB!
最後まで、魂こがして。
【BLOCK HYPEの結果】(数字はパーセント)
1st Match:Cyber Agent Legit○〔71.8-28.2〕●avex ROYALBRATS
2nd Match:Benefit one MONOLIZ○〔50.3-49.7〕●LDH SCREAM
3th Match:Medical Concierge I’moon●〔41.3-58.7〕○KOSE〓(アキュートアクセント(合成可能))8ROCKS
4th Match:List::X●〔33.2-66.8〕○dip BATTLES
MVD=List::X/Runa Miura(チームは敗退もあふれる熱気で支持を集め)「いやあ、うれしいです。作品は結果が伴わなかったんですけど、ともわなくても、誰かを支えることができる作品だと思っていて。どんなに孤独でも僕は走っているんで、一緒に走り続けましょう。大好きですDリーグ!」
順位=CSP スコア
1位 CyberAgent Legit=9 222.1
2位 △KOSE 8ROCKS=9 163.2
3位 △dip BATTLES=6 185.7
4位 ▼Medical Conciege I‘moon=6 158.3
5位 LDH SCREAM=3 132.6
6位 △Benefit one MONOLIZ=3 115.2
7位 ▼avex ROYALBRATS=0 111.9
8位 ▼List::X=0 111.2
BLOCK VIBEは涙で幕を閉じた。
DYM MESSENGERSがCHANGE RAPTURESを破った。エースを務めたKeitricにマイクが渡されたが、嗚咽が漏れるだけでしばらく言葉がない。何度も涙をぬぐい、素直な気持ちを明かした。
「なんか、僕たちは僕たちのまんま、勝ちたくて…。勝ててうれしいです。ありがとうございました」
熱演だった。肩甲骨が外れたかと思うほどの柔軟性を発揮して、彼しか踊ることのできないパフォーマンスを披露した。それぞれのメンバーもそれぞれの個性で踊り続け、シンプルでいて、強くてしなやかな作品をつくりだした。
小道具を織り交ぜ、鳩が殻を破り羽化した瞬間を描いたRAPTURESとは真逆の対決だった。
MVDも受賞して、笑顔を取り戻した舞台裏で、涙のわけを聞いてみた。特に「僕たちのまんま」と口にしたのが気になった。
「鳩には負けたくなかったんですか?」
「あはははは。確かに前回は清掃員さんに負けましたからね」。
そうだった。前回のRAPTURES戦は清掃会社が舞台で接戦の末に敗れた。
ドラマ仕立ての演出や小道具、大道具を駆使してで勝負するのもDリーグの魅力の1つで、それを武器にするチームもいくつかある。前日のaRBもそうだ。
音楽に身を委ね、肉体と感性だけで表現する、クラブシーンで育ったMESSENGERSには異種格闘技戦のようなものなのだろう。ただし、Dリーグに参戦して3シーズン目の彼らも、アクセントとして小道具やストーリー性のある作品にも取り組むようになった。
時々見せる変化球が、速球を剛速球にも見せるように、リーグ戦を勝ち抜くためには裏技も使いながら戦っている。
ルールや判定のあるリーグ戦の中では、ストレスともつきあいながら踊っている。
ルールにがんじがらめにされる異種格闘技戦で、アリキックに活路を求めたアントニオ猪木のように。
それだけに、得意技連発のこの日の勝利は格別だった。
Keitricは「自分たちの『好き』にこだわって、好きをつめこみまくったダンスがDリーグの舞台で評価されたのがうれしいんです。小道具もなし。純度100パーセントのダンスと最高のビートとグルーブでした」。
近寄りがたく、謎めいていたKeitricの印象が大きく変わった。
ほかの記者も思い切って聞いた。
「人前であんなに泣いたことありましたか?」
「うーん、ありますね(クスッ)」
泣き上戸だったのね。
【BLOCK VIVEの結果】(数字はパーセント)
1s Match:Valuence INFINITIES●〔41.85-58.15〕○M&A SOUKEN QUANTS
M&A SOUKEN QUANTS/なっち(新規参入3戦目で初勝利の16歳)「2つ負けましたけど、自分たちのスタイルをつきつめようとがんばったのがよかったです。めちゃくちゃ、涙もろくなっちゃいました」※ちなみに、元祖「なっち」安倍なつみさん(元モーニング娘。)はご存じないようでした。
2nd Match:FULLCAST RAISERZ○〔60.0-40.0〕●LIFULL ALT-RYHTHM
3th Match:KADOKAWA DREAMS○〔54.0-46.0〕●SEGA SAMMY LUX
4th Match:DYM MESSENGERS○〔69.9-30.1〕●CHANGE RAPTURES
MVD=DYM MESSENGERS/Keitric
順位=SP、スコア
1位 FULLCAST RAISERZ=9、191.7
2位 △DYM MESSENGERS=6、164.9
3位 KADOKAWA DREAMS=6、162.4
4位 ▼CHANGE RAPTURES=6、144.4
5位 ▼Valuence INFINITIES=3、145.25
6位 ▼LIFULL ALT-RHYTHM=3、136.7
7位 △M&A SOUKEN QUANTS=3、128.55
8位 ▼SEGA SAMMY LUX=0、126.1
【編集・文 久我悟】





