良質なオリジナルミュージカルを上演する音楽座ミュージカルが「マドモアゼル・モーツァルト」を7月23日から26日まで東京・後楽園のIMM THEATERで上演する。福山庸治氏の漫画をもとにした作品で、豊かな才能を持つ女性エリーザが、男性の天才作曲家モーツァルトとして生きる姿を描いている。1991年に初演され、再演を重ねたが、音楽座ミュージカルとしては18年ぶりの上演。モーツァルトを支えたコンスタンツェ役の森彩香に作品の魅力などを聞いた。【林尚之】
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「私が入団したのは10年前で、この舞台は見ていません。でも、コンサートなどでカンパニーメンバーがメインの楽曲を歌うのを聞いていたので、とても親しみがありました」
モーツァルトを主人公にした映画や舞台ではコンスタンツェは悪妻として描かれることも多いが、この作品ではモーツァルトを心から愛し、不可解な行動に翻弄されながらも寄り添い、精神的な支えとして、ともに生きる女性として描かれている。
「あこがれていた役です。モーツァルトとは戦友のような関係で、一緒に戦っていく。困難にあっても、私が決めた人生なのだからと、向き合って生きる。心から共感できる女性です」
音楽座ミュージカルの節目ごとに上演され、愛されてきた作品でもある。
「すべてを分かり合えることはなく、一人ひとりが孤独の中にあるけれど、それでもこの世界で生きることを選んでいる。そんな強さを感じさせてくれる作品だと思います。ゼロから生まれるエネルギーや生命力を感じてもらえればうれしいです」
初演は小室哲哉が音楽を手掛けたことで話題を呼んだが、今回の再演で1曲を新たに提供。音楽座ミュージカルの拠点がある東京・町田のプレビュー公演に小室は駆けつけた。
「初演は1991年ですが、私の中では最先端に聞こえます。とがっているし、新しいものを浴びている感じになります」
7月には大阪、名古屋、森の地元である広島でも公演を予定している。
「『自分は何者なのか』と思い悩むことがあると思います。でも、この作品に出会ったことで『自分を見失わず、どれだけ思いっきり生きられるか』『もう少し頑張ってみよう』という思いを抱いていただければ。このカンパニーに『また会いたい』と思ってもらうことが、私たちの願いです」
◆「マドモアゼル・モーツァルト」 18世紀のヨーロッパ。ザルツブルグの宮廷楽士レオポルトは、末娘エリーザの並外れた音楽の才能に気づく。しかし、この時代、女性が作曲家として生きる道はなかった。レオポルトは娘を男として育てることを決心し、モーツァルトが誕生した。モーツァルトは新曲を次々と発表し、天才作曲家として脚光を浴びていく。モーツァルトは岡崎かのんと梁世姫(ヤンセヒ)、コンスタンツェは森と北村しょう子のダブルキャスト。
【林尚之】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「舞台雑話」)




