櫻坂46の山下瞳月(やました・しづき=18)が、28日発売の6枚目シングル「Start over!」収録の三期生楽曲で初センターを務める。加入5カ月、お披露目からは3カ月のルーキーだが、高いパフォーマンス力と、ファンの共感を呼ぶグループ愛で早くも注目の存在だ。アイドル活動と真摯(しんし)に向き合い、坂を上り始めている。【横山慧】

大きなリボンを頭に乗せ、笑顔の櫻坂46山下瞳月(撮影・宮地輝)
大きなリボンを頭に乗せ、笑顔の櫻坂46山下瞳月(撮影・宮地輝)

今月4日に「Start over!」のジャケットが解禁され、山下が三期生楽曲センターを務めることも明らかになると、ファンの間でたちまち話題に。ツイッターでトレンドにも入った。「喜んでいただけるのはすごくうれしいですし、期待していただいてるんだと思うんですけど、それに応えられるか不安です」と率直に語った。

三期生にとっては2曲目のオリジナル曲だ。「MVもダンスも(1曲目の)『夏の近道』とは全く違うので、2つの三期生を見ていただけると思います」と説明。「フロント(最前列)の両脇に、いつもダンスでも支えてくれる小島凪紗と村井優がいてくれるので安心感があります」と同期に感謝した。

「三期生のオーディションからの必死感、がむしゃら感が詰まっている曲です。『頑張って先輩たちに追いつきたい』という気持ちを踏まえた上で、見て、聞いていただけたらうれしいです!」

高3だった昨年、櫻坂46の三期生オーディションに応募した。「進路に迷っている時に、受けてみようかな、と応募しました」と振り返った。「最初のほうは合格通知が来るたびにうれしくて楽しかったんですけど、最終審査の前夜に怖くなって『もう行かない』って言って…(笑い)。母に背中を押されて、行きました」とほほ笑んだ。

優しい笑顔で櫻坂ポーズをする櫻坂46山下瞳月(撮影・宮地輝)
優しい笑顔で櫻坂ポーズをする櫻坂46山下瞳月(撮影・宮地輝)

もともと櫻坂46はじめ「坂道」グループのファンだった。加入後初めての先輩たちとのあいさつでは、涙ながらに「私の趣味は、皆さんの生写真を集めることです…」と伝え、場を和ませていた。ファンの心もつかんだ一言について「緊張して泣いて、話そうと思ってたことが飛んでしまって。その時にパッと出た言葉が、自分の趣味の紹介でした」と照れ笑いした。

4月からは全国ツアーにも初参加した。「三期生は全然まだまだなので、どれだけ練習しても先輩に追いつくのは簡単なことではないです」と真剣なまなざしを向けた。シングル「BAN」を先輩たちと一緒にパフォーマンスする演出もあった。「本番前に森田(ひかる)さんが1人1人に『頑張ってね』って言ってくださったり、リハーサルから上村(莉菜)さんが客席から見てくださったり、(山崎)天さまが、動線のアドバイスをくださったりして…皆さんすごく優しいんです」としみじみ話した。

「スタッフさんや、いろんな方から『いつか先輩を超えることが礼儀だからね』と言われているので。先輩の曲を披露させていただける時は、絶対中途半端な出来にしないように、って三期生で話しています。坂道グループが大好きだった自分がメンバーになって、今は尊敬と『このような方々になりたい』っていう憧れに変わりました。ファンの方が喜んでくださる企画とかも考えられるメンバーになっていきたいです」

アイドルとしての目標はすぐ近くにいる。ひた向きな新星のビジョンは明確だ。

◆山下瞳月(やました・しづき)2005年(平17)1月22日、京都府生まれ。学生時代はダンス部。今年1月加入の三期生で、愛称「しーちゃん」など。名前の由来は「生まれた時に目がすごく大きかったから」。櫻坂46を好きになったきっかけは二期生の田村保乃。一文字違いの乃木坂46山下美月も推しメンだという。152センチ。血液型A。