星組公演「めぐり会いは再び next generation」「Gran Cantante!!」が、今月20日に兵庫・宝塚大劇場で上演を再開した。芝居ではトップ礼真琴がシリーズ前作で演じた役柄で主演するなどし、注目度が増していたが、約3週間中断していた。宝塚公演は30日まで、東京宝塚劇場は6月18日~7月24日の予定。

シリーズ第3弾に主演した星組トップ礼真琴(右)と、相手娘役の舞空瞳(撮影・村上久美子)
シリーズ第3弾に主演した星組トップ礼真琴(右)と、相手娘役の舞空瞳(撮影・村上久美子)

「めぐり会い-」は、11、12年からのシリーズ第3弾。礼は、入団4年目だった前回公演時に演じたルーチェ役で主演。「少年」が、10年の時を経て成長した物語に臨んでいる。

「当時のルーチェ君が成長してこうなった-。ひねくれていた部分も、大人になって-と、皆さんに納得していただくには、どういう大人を演じたらいいか」

開幕前の取材では、悩みも吐露していたが、舞台では見事に、礼真琴の大成に重ねて表現している。

前回、手紙だけでの登場だったガールフレンドのアンジェリークは、トップ娘役の舞空瞳が軽やかに演じ、新たなキャラクターとして、ルーチェの友人レグルス役が設けられ、礼と同期の人気スター瀬央ゆりあがふんしている。

王女の花婿選びを軸に展開していく流れで、国王の重臣として綺城ひか理、その息子に極美慎。オルゴン伯爵家へからむ双子役に、105期生コンビの稀惺かずと、詩ちづるが抜てきされた。

情熱的なショーで、マントをひるがえし踊る星組トップ礼真琴(撮影・村上久美子)
情熱的なショーで、マントをひるがえし踊る星組トップ礼真琴(撮影・村上久美子)

ショーは、スペインの伝統的な祭りをテーマにつづられ、礼はあこがれだったというマントをひるがえしてのダンスも披露。歌、ダンス、芝居に長じた礼がけん引する星組の個性あふれる舞台になった。

劇団では、新型コロナウイルス感染対策として換気など環境面に加え、日々の体調管理、定期的なPCR検査と徹底しているが、残念ながら、開幕1週間で公演関係者から感染者が出て、4月30日から約3週間の上演中止。悔しい中断期間を乗り越え、礼率いる星組メンバーが、大劇場に戻ってきた。【村上久美子】