中井貴一(56)と佐々木蔵之介(49)が7日、大阪市内で公開中のダブル主演映画「嘘八百」(武正晴監督)の舞台あいさつを行った。佐々木の妻役の友近(44)も出席。食い道楽の街・大阪での撮影中の「高級肉」の話題で笑いを誘った。

 千利休を生んだ大阪・堺が舞台。中井は目利きだが不運続きの古物商・小池則夫、佐々木は腕は立つが落ちぶれた陶芸家・野田佐輔を演じた。中年男2人が一獲千金を狙ってタッグを組み、あこぎな鑑定士らに仕返しする人情コメディー。

 劇中では堺市内にある佐輔の自宅の安アパートで家族がすき焼きを囲むシーンがある。友近はそのシーンから撮影初日になったため「あまり肉を食べることができなかった…」と打ち明けると、中井と佐々木が“肉秘話”を次々と明かした。

 中井は「あのお肉、いいお肉だったでしょ。大阪の『ワンカルビ』って店を知っています? 実はボクの(学生時代の)同級生が社長なんですよ。よろしくお願いします」とさりげなくPR。関西地方を中心に飲食店を展開するワン・ダイニング(大阪市西区)の焼き肉店「ワンカルビ」の社長から撮影用に高級肉の差し入れがあったといい「あのアパートにしては分不相応な肉でしょ。でも本当においしいお肉でした」。佐々木も「ホントにおいしかった!肉が煮え切らないうちに食べてました」と撮影中に舌鼓を打ったことを明かした。

 中井は高級肉とアパートのアンバランスさを「汚いんですよ。あのアパート」と強調すると、佐々木は「汚いって失礼ですよ。オレの家や~」と絶妙の呼吸で笑わせた。

 最後に中井は「この映画は大阪が舞台。もし大阪で当たらなかったら、もうどこも当たらない。いま『嘘八百』の中心は大阪です。大阪がコケたらみなさんのせい。そのくらいの気持ちで口コミしてください」とアピールした。