米映画「博士と彼女のセオリー」(14年)で、14日に他界した世界的な物理学者スティーブン・ホーキング博士を演じた英俳優エディ・レッドメイン(36)が追悼メッセージを発表した。ホーキング博士の成功の軌跡と最初の妻ジェーンさんとの関係を描いた同作でアカデミー賞主演男優賞など各賞を総なめにしたレッドメインは、「本当に美しい心の持ち主で、驚くべき科学者で、私がこれまでお会いした中で最も面白かった男性を失いました。素晴らしい遺族に愛とお悔やみ申し上げます」とつづった。

 ホーキング博士は、21歳で筋萎縮性側索硬化症(ALS)と診断された際に余命2年と宣告されながらも、車いすと重度障害者用伝達装置を使用して76歳でこの世を去るまで、ブラックホールや相対性原理において歴史的な発見をしてきた。自身を演じたレッドメインについて、「とても上手に演じていたと思う。人生を振り返るチャンスをくれた」と語り、演技を絶賛していた。

 一方、英BBCテレビの映画「ホーキング」(04年)でホーキング博士を演じた俳優ベネディクト・カンバーバッチも「もう一緒にマルガリータを飲めないんですね。マルガリータのグラスを星空にささげます。彼の人生と聡明(そうめい)さで僕たちを明るく照らしてくれることを祝って」と追悼メッセージを寄せている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)