尾野真千子(36)が15日、東京・新宿歌舞伎町の週プレ酒場で行われた映画「素敵なダイナマイトスキャンダル」(冨永昌敬監督、17日公開)サントラ発売記念イベントに着物姿で登場した。

 映画は「写真時代」、「ニューセルフ」などの伝説的なカルチャー・エロ雑誌を世に送り出した編集長・末井昭氏の自伝的エッセーを実写化した作品で、尾野は柄本佑演じる主人公末井昭の母を演じた。母は末井少年が7歳の頃、肺結核で医師にまで見放され、隣家の若い男と逢瀬(おうせ)を重ねた揚げ句、山中でダイナマイト心中するという衝撃的な役どころを演じた。さらに主題歌「山の音」を、音楽監督で劇中で“アラーキー”こと荒木経惟氏をモデルとした写真家の荒木さんを演じた、菊地成孔氏たっての希望で、末井氏とデュエットした。

 尾野は、ダイナマイト心中した母という過激な役のオファーを受けた思いを聞かれ「普通にオファーが来まして(台本を)読んだら過激でして…受けて良いのかと思ったら(主演に柄本)佑が決まっていて、監督だし、過激なものがユニークなものになると思ったので、やりたいと思った」と振り返った。末井氏は尾野が母を演じたことについて「派手好きの母親で、山奥で毎日お化粧しているような人だった。尾野さんにやっていただいて、喜んでいると思う」と納得の笑みを浮かべた。

 歌唱でのオファーを受けた思いを聞かれると「サントラということで主題歌&エンディングは初めての経験だった。(今まで)ないですね。お母さん(を演じる立場)だから…という逃げられない理由があって、逃げようがなかった。(映画の)編集が終わったあたりでお話をいただいた」と振り返った。冨永監督から「尾野さんは、歌いたいと思っていた」と突っ込まれると「そうそう、歌いたかった」と笑った。

 イベントの冒頭で映像が流れたレコーディングについて聞かれると「忘れた」と言い、笑い飛ばした。その上で「抵抗はあった。良いか悪いか分からず、何回か歌った。たまに『いいですね』と言われたり、休憩を挟んで、ひたすら…これ以上歌ったら、のどがダメになるというところで終わった」と振り返った。

 菊地氏は「原作者が、ちょっと歌うというのはあるけれど、原作者と主演女優が歌うのはアジア、欧州でもない」と尾野と末井氏をデュエットで起用した理由を語った。そして「歌うことにヒリヒリする人の方がいい。声もいいし。クオリティーも、どんどん上がって、初々しい歌としても、いいものが取れた。ノッていくのが見て取れた。ほぼほぼ無修正。歌手でも、よほどうまい人でもそんなにいない」と尾野の歌唱を絶賛。尾野は「その(レコーディングの)時、言って欲しかった。悶々と帰ったからね」と笑った。

 一方、尾野と“母子デュエット”とした末井氏は「ちょっと恥ずかしく…修整していただきたかった。カラオケは歌いますけど、実際は大変だった」と苦笑した。菊地氏は「修整と言いましたけれど、限界まで修整しています。末井さんは最先端のコンピューターの技術を駆使して大手術」と言い、会場を笑わせた。

 尾野は「どうぞ映画を楽しみにしてください。サントラは、ちょっと恥ずかしいので、どっちでもいいです」と照れ笑いを浮かべた。