NHK上田良一会長が10日、都内の同局で定例会見を行い、これまで見た朝ドラの中のイチオシ番組として「あまちゃん」を挙げた。

4月にスタートする「なつぞら」で朝ドラ100作目となることを記念した特別番組「朝ドラ100×チコちゃんに叱られる あなたの朝ドラ大特集(仮)」(3月29日午後7時半)に関連し、「会長のイチオシの朝ドラは」との質問に答えた。

商社時代は朝7時に丸の内のオフィスに入っていたという上田会長は「お恥ずかしい話だが、13年6月にNHKの経営委員に就任するまで、朝ドラは見たことがなかった」。「やはり最初に見たものは強烈に頭に残る」として「あまちゃん」を挙げた。

「宮藤官九郎さんの脚本が素晴らしい」とし、特に劇中で小泉今日子演じる天野春子が歌った「潮騒のメモリー」がお気に入り。「ここでは歌いませんけど」と笑顔を見せながら「今でも春子さんや、薬師丸ひろ子さんが演じた鈴鹿ひろ美さんは印象に残る」。また「局内の番組グッズ売り場で『潮騒のメモリー』のCDを山ほど買って名刺代わりに配ったらとても喜ばれた記憶がある」とした。

会長就任後、これまで見た朝ドラは12作。「録画を含めて1回も見逃していない」。「どれも甲乙つけがたい」としながらも、「『あまちゃん』は朝ドラという知らない世界に1歩踏み込んだ作品。非常に強烈で面白くて、こういう番組(朝ドラ)を知らなかったんだと気付かせてくれた。顔面にまともにパンチを食らったくらい思い出深い」と話した。