ぴんからトリオや千昌夫(71)らを育てた、元第一プロダクション社長の岸部清さん(享年88)の葬儀・告別式が19日、東京・青山葬儀所で営まれ、音楽関係者ら約300人が参列した。千が弔辞を読み、冒頭には「星影のワルツ」をアカペラで歌唱して、最後のお別れをした。

取材に応じた俳優西郷輝彦(72)にとっては、岸部さんは「生みの親」だったという。「芸名も『鹿児島出身だから、西郷!』と決まったんです。最初は西郷一(はじめ)という案もあったけれど、それはさすがに…となって、父親が輝彦と名付けてくれた」とエピソードを明かした。

デビューして1年ばかりで、西郷は独立。デビュー25周年パーティーに招待した際に「こうして立派にやっているのだからそれで終わり」と声を掛けられ、和解したといい「度量の大きい方だった」と振り返った。

また同プロダクションでデビューした森口博子(50)は、一度スタッフを通じて“リストラ宣告”を受けたことがあったことを明かし「でもその後にレギュラーが12本になったり、縁をつないでくれていた。強運の持ち主でしたし、思いきりのいい方だった。『ガンダム=バラエティー=森口』の方程式があるのも、社長のおかげでした」。出棺の際には、涙も流していた。