歌手の小柳ルミ子(66)が、消化管間質腫瘍のため亡くなった俳優萩原健一さん(本名・敬三)と共演した際の裏話を明かし、故人をしのんだ。

小柳は29日、ブログを更新。「昨夜 テレビのニュース速報を見てあまりのショックで言葉を失った」と萩原さんの訃報に触れ、36年前に初めて共演した映画「誘拐報道」の思い出を振り返った。

この映画への出演は、伊藤俊也監督と萩原さんから熱烈なラブコールを受け、すでに入っていた多くの仕事をキャンセルして引き受けたという。映画初出演の小柳は「居場所がなく孤独を感じていた」と振り返ったが、そんな時に萩原さんに優しく接してもらい「どれ程救われたか 本当に感謝している!」とつづった。

その後、NHK大河ドラマ「琉球の風」でも萩原さんと夫婦役で共演。「こんな裏話があります 父(ショーケン)が、次男(渡部篤郎)の頬を叩くシーンがあったのですが、本番、思いっきり引っ叩いてそれはそれは凄い臨場感でした 撮り終えた後、渡部君の頬は真っ赤に腫れ上がった手形の痕がクッキリと! 芝居本番になると、手加減の出来ない 全身全霊で入魂する人でした」と撮影中の裏話を明かし、「そんな魂の表現者ショーケンと2度の夫婦役 今となっては私の自慢 良き思い出です 狂気を演じたら右に出る役者はいないと私は思います」とつづった。

歌手としての萩原さんの魅力についてもつづり、「波瀾万丈に68年の生涯を駆け抜けた萩原健一さん 生き急ぎ過ぎました もっと貴方の歌や芝居を見たかった 残念でなりません 生きる事に不器用で だけど嘘がなくて 真っ直ぐ過ぎる程真っ直ぐだった人 そんなショーケンが大好きでした」と小柳。「愛する奥様を残して無念で残念で堪らないでしょう どうかゆっくりとお休み下さい 心から本当に心からお悔やみ申し上げます 優しい笑顔 一生忘れません 有難うございました」と悼んだ。