中山美穂(49)豊川悦司(57)が、岩井俊二監督(56)の新作映画「ラストレター」(来年1月17日公開)で、同監督の「Love Letter」(95年)以来、24年ぶりに映画共演することが29日、分かった。24年ぶりの3人のタッグは、岩井監督のオファーで動いた。中山と豊川は「とてもうれしかった」と口をそろえ、出演を快諾した。

「ラスト-」は松たか子演じる主婦が、亡くなった姉のふりをして、福山雅治演じる同級生と文通する物語。広瀬すずが姉の娘と姉の高校時代の2役を演じ、神木隆之介演じる同級生との交流も描かれる。姉の死の真相が明らかになる中、中山と豊川は重要なキーマンとして登場する。

中山は「豊川さんとは共演シーンは少ないのですが、今までの2人の歴史があるので、積み重ねてきた何かがスクリーンに映っていると思います」と自信を見せ、豊川は「とても重要な役をいただき、とても充実感のある現場でした。中山さんは冷凍保存されてきたみたいで(笑い)、全然変わっていないです。もう少し一緒にお芝居をしたかったです。20年後といわず来年くらいにでも」とコメントした。

岩井監督の故郷でもある仙台市で、昨年8月に撮影された。雪のシーンが印象的な「Love-」と、夏の仙台が舞台の「ラスト-」。物語も舞台もキャラクターも違うが、岩井監督は「3人が同じ現場というのは『ラブレター』以来でした。『ラストレター』と『ラブレター』が地続きの同じ世界の物語に一瞬思えました」と話している。

◆ラストレター 裕里(松)の姉未咲が亡くなり、未咲の娘鮎美(広瀬)から未咲に届いた同窓会の案内を受け取る。未咲が亡くなったことを伝えに行った同窓会で、姉と勘違いされてしまった裕里。姉の同級生で、自分の初恋の相手、鏡史郎(福山)と再会する-。

○…「Love Letter」は、婚約者を亡くした博子と、婚約者と同姓同名の藤井樹との文通を描いた物語。中山は神戸に住む博子、小樽に住む樹の2役を演じた。豊川は博子を支える役どころ。博子が亡き婚約者に向かって「お元気ですか? 私は元気です」とさけぶシーンが話題になった。中山はブルーリボン賞主演女優賞など受賞。韓国でも大ヒット。