新型コロナウイルスの猛威が収まりを見せない。それどころか、日々の感染者数を見る限りでは拡大しているようにも思われる。

そんな状況で怖いのがデマだ。自分のところにも友人から「テレビ局各社にはすでに連絡が入っていて、4月1日にロックダウンされるって本当か?」「近日中にロックダウンされるとプロ野球の二軍コーチから聞いた」などの情報確認が寄せられた。

このデマについては、政府として否定する事態にまで発展した。西村康稔経済再生相は名指しでうわさされ、「私が親しい記者に漏らしたというネット上での記述があるが、一切そのような発言は行っていない」とし、警察にも相談したという情報もある。

社会不安とデマ。いつの時代もこの2つは共存してきた。だが、その波及力はSNSの普及で、それがない時代に比べると飛躍的に速くなっている。

つい先日も「トイレットペーパーを作っている中国の工場が生産中止になったようだ」のデマが発端となり、日本中の薬局やスーパーの店頭からトイレットペーパーが消えた。そして、自分が暮らす地域では、いまだにトイレットペーパーは店頭にない。

デマと分かっていても、不安からそのデマに乗ってしまう人もいるだろう。この発信源を特定するのは、およそ不可能と思われる。だとすると、求められるのはおのおのの判断力だろう。生活情報に直結するとデマだと、デマと分かりながらも乗ってしまう気持ちも分かる。だが、グッと踏みとどまり、冷静かつ思慮ある行動をしたいと自分に言い聞かせている。まあ、自分の場合は楽観し過ぎという話もあるのだが(笑い)

SNSは便利なツールだ。だがその一方で、凶器にも成り得ることをみなさんも目の当たりにしているだろう。いずれにせよ、このパンデミックがデマ情報による二次的な悲劇を起こすことだけは避けたいものだ。