NHK福島局が震災10年の節目に制作したラジオドラマ「はるかぜ、氷をとく」が13日午後10時からFMシアターで放送される。

NHKの単発ドラマがヒットし劇場版にまでなった「ワンダーウォール」の脚本家渡辺あや氏と作曲家の岩崎太整氏が再びコンビを組んだ。原発事故を境に、変わってしまった世界の中で生きる2人の母親と2人の子供の物語。

母親を酒井若菜と新山千春が、それぞれの子どもを三村和敬と中村天海が演じる。

中村は演技初挑戦となる福島出身の18歳。小2で被災し、山形へ母子避難。高1のときにクラウドファンディングで資金を集め、ドキュメンタリー「ふくしま another sky」を制作し、YouTubeで公開中だ。

中村は「今回、このようなチャレンジの場をいただけて、とても驚くとともに、喜びを感じています。脚本を読めば読むほど、役と自分との距離が近づいていったように感じました。自分なりの演技で少しでも多くの方が福島に思いをはせるきっかけとなる作品にできたらと思います」とコメントした。