俳優佐藤浩市(60)が、来年度のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(三谷幸喜脚本、小栗旬主演)に出演することが15日、分かった。同局が佐藤のコメントを発表した。

関東の武士集団・坂東武士団で最も頼りになる男、上総広常(かずさ・ひろつね)を演じる。

佐藤は「房総半島の豪族・上総広常といっても、ピンとくる方は多くないでしょう。私自身もそうでした。当時、それぞれの地で彼らのおかれていた立場、関東の豪族たちのヒエラルキーなど、そこにある面白さや悲哀をうまく見せられたらと思っています」。

三谷作品の“常連”で、大河出演は4回目となる。「今回は三谷さんが書かれているので、上総についても一筋縄ではいかない人物を書いてくれるはずです。大河ドラマへの出演は『新選組!』以来ですから、その時に演じた芹沢鴨以上に魅力的な役にできるように腐心させていただきます」と意気込んだ。

三谷氏をよく知るだけに「書くのが速い方ではないのに、なぜまた長い長い大河を引き受けたのか不思議でならない(笑い)」とジョークも。「やっぱり時代の節目を描くことがお好きなのではないのでしょうか。歴史の転換点にいた人物たちが、そこにどう抗って、どう時代を切り開いたのか、というロマンを見事に描く方だと思います」。

大河ドラマへの印象については「やはりなんといっても大河は長いドラマです。描く年月が長いだけに、多岐にわたる大勢の登場人物が出る。扇の要に主人公がいて、それを取り囲む個性的な人物たちと彩ってきた歴史を楽しめる。そこが大河の魅力だと思います」。また「収録期間も長いです。才能ある役者たちがそれだけ時間を共にすると、必ず『どこか』に行きつく。それも楽しみです」と期待を寄せた。