俳優西田敏行(73)が、来年度のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(三谷幸喜脚本、小栗旬主演)に出演することが15日、分かった。同局が西田のコメントを発表した。

後白河法皇を演じる西田は「オファーがあってから、後白河法皇という人物に興味が湧いてきました。私なりのアタックの仕方で、一般的な後白河法皇とはイメージが違うかもしれないけど『俺が演じた後白河法皇が真実だ』、というくらいリアリティーをもって演じたい」と意気込み。「三谷さん流のアイデアと独特のユーモアセンス、歴史観、人生観が相まった脚本になってくると思います。役者としてフィールドを広げ、堂々と受けて立ちたい」と話した。

西田は14回目の大河出演となる。「1年というスパンで物語を紡いでいくのは世界に類を見ないもの。そういうモノづくりの時間が日本にはまだ存在するという事実。これまでそういう矜持、誇りを持って毎回スタジオ入りしてきました。大河にはたくさん出演しましたが、どれも思い出深い」と語る。

主演した「おんな太閤記」では、「出世とともに家族とは望まない方向にいってしまう秀吉を演じました。臨終のシーンでは原点に戻り、庭でミミズを愛でながら死ぬアイデアを提案したら橋田寿賀子さんがそのように書いてくださった」と振り返り、「『ゴッドファーザー』の恐るべきドン・コルレオーネ、マーロン・ブランドが、孫と遊んでいる最中に庭で倒れるのと同じイメージですね、権力を手にしていくのと同時に何かを失っていくのは、今回の北条家の物語にも通じるものがありますね」と話す。

三谷氏が脚本・監督を務めた出演映画「ステキな金縛り」では「戦国武将役といいつつ、かなり現代的な武将だったので(笑い)、アドリブもたくさん入れつつ自由にやらせてもらったので実に楽しかった」とし「そういうコメディは彼の真骨頂だと思います」。

主演の小栗とはドラマ「信長協奏曲」で共演し、当時の印象を「手足の長い自由なやつ!」と回想。また「自分を縛り付けず、マインドを解放している自由さに好感を持ったのを覚えています。今回も期待しています」と話している。