女優芦田愛菜(16)が、アニメ映画「岬のマヨイガ」(川面真也監督、8月27日公開)で主人公ユイ役を務めることが2日、分かった。

同作は、作家柏葉幸子氏による同名小説が原作。ある事情で家を出て居場所を見失った17歳のユイと、両親を事故で亡くしたショックで声を失った8歳のひよりが、「訪れた人をもてなす家」と岩手県に伝わる不思議な伝説を持つ「マヨイガ」で過ごすことから繰り広げられるノスタルジック・ファンタジーだ。

これまでも「海獣の子供」など数々のアニメ作品や吹き替え作品で声優に挑戦してきた。今回は製作側からの「凜(りん)とした芯の強さを持ちながら過去に向き合い、自分に向き合う人間くさく、等身大の17歳・ユイを演じてもらうのは芦田さん以外に考えられない」というラブコールに応えて、出演が決まった。

すでにアフレコを終えている芦田は「“マヨイガ”は本当は私たちの周りにも存在するかもしれないのに、皆さんが気付いていないだけかもしれません。そういった、自分にしか気付くことのできない“小さな幸せ”って実は身近にあるんだよというメッセージを作品から感じました」。

さらに「ユイを演じることを通して、自分を受け止めてくれる人がいるということは、こんなにも心地が良くて優しい気持ちになれるんだなということを感じました。映画『岬のマヨイガ』が、皆さまにささやかな幸せを運んでくれるといいなと思っています」とコメントしている。

○…今作では、作品の舞台でもある岩手県を流れるさまざまな川を名前に持つカッパたちが登場するが、同県の達増拓也知事も「小鎚川の河童」役で、声優に初挑戦している。「演じた小鎚川の河童は、のんびりとしたキャラクターで、自然体で演じることができたと思います。岩手の豊かな海や山の景色とともに美しい映像で描かれていますので、たくさんの方にご覧いただき、岩手の魅力を感じてほしいと思います」。今後は、県内の各自治体とのコラボ企画も予定している。