日曜夜に“サラスマイル”が輝いている。女優南沙良(さら=18)が、TBS系連続ドラマ「ドラゴン桜」(日曜午後9時)で、笑みを浮かべて「ウケるー」が口癖のテンション高め“イマドキ女子”早瀬菜緒役を好演している。18年に出演した映画「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」では数々の映画賞で新人賞も受賞した注目株がこのほど、日刊スポーツのインタビューに応じ、初の民放連ドラ出演への思いを語った。

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天真らんまんな役は南にとって新境地だ。重厚感あふれる作品の中で、南の笑みは、ほどよい緩衝材として視聴者の癒やしとなっている。普段はあまりテンションの高い方ではなく、役について「自分とは正反対」と明かす。「今までは自分に近い、何かを抱えているというか、明るすぎない役が多かった」というが、今作では「自分の中の一番明るい部分を引き出して探りながらお芝居をしています」と役づくりに必死だ。

今春、高校を卒業したばかり。自身は制服を着たことがなかったというがトレーナーを合わせた制服姿がかわいらしいと話題になっている。「ソワソワしちゃいます。でもコスプレしているみたいで楽しいです」。東大合格を目指す女子高生役だが、授業シーンについて「頭が良くなったかは分からないけど、『なるほど!』ってなります。リアル授業? そうですね」と前のめりになった。

話題作への出演は反響も大きい。「インスタグラムのコメントをしてくれる人が増えました」。フォロワーも放送前の5万人から2倍の約11万人まで増加。家族も毎週楽しみにしてくれるといい「うれしいですね。ただ素の私を知っていて、私と役が正反対なので違和感あるって言われます」と苦笑いで明かした。また、今後の展開について「生徒1人1人に深いストーリーがあって、そこに桜木先生(阿部寛)がどう向き合ってくれるのか。これから私自身楽しみ」と胸を躍らせた。

ドラゴン桜の大役、ファッション誌「nicola」専属モデルなど、所属事務所先輩で憧れでもあった新垣結衣(32)と歩みが重なる。先日の星野源との結婚発表について「驚きました。おめでとうございます」と祝福。目標とする俳優については「具体的な方っていうよりは、いろんな表現、お芝居の幅を広げられる人になれたら」と、ひとりの女優・南沙良としての自覚が芽生えている。22年NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」への出演も控える。「大河は憧れていたものの1つ。精いっぱい頑張りたいと思います」。2本の大作出演を糧に大きく羽ばたく。【佐藤成】

◆「ドラゴン桜」早瀬菜緒役 何不自由なく愛情いっぱいに育ってきたが、今まで何かを頑張った経験がない女子高生。「東大専科」の生徒で、ぬいぐるみであふれたメルヘンチックな自室や短いスカート、トレーナーの着こなしも話題。

◆22年放送NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」大姫(おおひめ)役 鎌倉時代に2代執権として権力を握った北条義時を主人公に、権力のパワーゲームが描かれる。南が演じる大姫は、源頼朝(大泉洋)と北条政子(小池栄子)の愛娘。頼朝の野望に巻き込まれ、過酷な運命をたどっていく。

◆南沙良(みなみ・さら)2002年(平14)6月11日、東京都生まれ。14年に第18回「ニコラモデルオーディション」でグランプリを受賞し、専属モデルに。17年「幼な子われらに生まれ」で映画初出演。18年「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」でブルーリボン賞新人賞など受賞。同年江崎グリコ「ポッキー」のイメージキャラクターに。主な映画出演作品は「もみの家」「太陽は動かない」など。ドラマは19年フジテレビ系「ココア」、21年NHK「六畳間のピアノマン」など。160センチ。