柄本佑(34)が11日、東京・新宿ピカデリーで行われた主演映画「先生、私の隣に座っていただけませんか?」(堀江貴大監督)公開記念舞台あいさつで、劇中で不倫関係を演じた奈緒(26)が演じた役どころを「本当にエンジョイしてる。こんなに健康的に不倫する人って、いるのか? と思う」と評した。

柄本は劇中で、ダブル主演の黒木華(31)が演じた漫画家の早川佐和子の夫・俊夫を演じた。奈緒演じる佐和子の担当編集者・桜田千佳と不倫中だが、妻が夫婦の不倫を新作漫画のテーマにしたことを、不在の間に原稿をのぞき見して知ってしまい、不安に駆られる役どころだ。

柄本は、不倫を演じたことを振り返り「黒木さんのシルエット…お芝居をやっている時、本当に何を考えているのか分からないので、身を任せて黒木さんを見ていれば、こちらが不安で汗がにじむ。引っ張っていただいたのは、黒木さんの部分が大きかったの」と振り返った。

一方、黒木は「(柄本が演じた俊夫が)慌てているなぁとか…。私がすごく思うのは(脚本を)書いたのは監督ですからね。私は、ただやっただけなんですけど、奈緒ちゃんが、あっけらかんとしていて…これは俊夫は、いってしまうだろうなと思わせる説得力がある。漫画の編集をやって、俊夫さんとも楽しくやって、佐和子さんとも仕事をうまくやっている。すごい女性だぞと思いました」と奈緒の演技と演じた千佳について評した。

柄本も「結局一番、楽しんでいるの、奈緒さんじゃね? っていう話は現場で出ていた」と笑みを浮かべた。その上で一家だんらん中、佐和子が2階に上がったシーンを挙げ「(奈緒さん(演じる千佳が)が俊夫さんに『良かったですね、先生』みたいなこと、言うでしょ? あれを見た時。この人、本当に俺とは、ただの遊びだったのね。本当にエンジョイしてるという。奈緒さんが演じることで、非常に爽やかで、かわいらしく、いい、爽やかな不倫だなと」と苦笑した。

奈緒は演じた千佳について「物語の中で、こんな不倫相手は見たことがないと思うくらい、違うベクトルに突っ走っている。恋はしているけど、本人の中で漫画に対する狂気的というか愛を持った人」と評した。また黒木との共演についても「黒木さんと対面するシーンも、俊夫さんは冷や汗が出るかも知れないけれど、千佳としては佐和子先生が何を考えているか分からない…ワクワクする。担当編集として、うれしくなってしまうのは、お芝居をしていて、ずっと楽しめたなと」と振り返った。