テニス女子世界ランキング5位の大坂なおみ(23=日清食品)が13日、米ニューヨークのメトロポリタン美術館で開催されたファッションの祭典メットガラにルイ・ヴィトンのカスタムドレスを着用して登場した。大坂は、今年のメットガラで歌手ビリー・アイリッシュや俳優ティモシー・シャラメらと共に共同ホストを務めることが発表されていた。

今年のテーマは「イン・アメリカ:レキシコン・オブ・ファッション(ファッションの辞書)」。米ピープル誌によると大坂が着用したドレスは、ルイ・ヴィトンのクリエーティブ・ディレクターの二コラ・ジェスキエール氏と姉の大坂まりさんがコラボしたもので、着物の帯をほうふつさせる真っ赤なベルトとコイをモチーフに黒いフリルのケープが付いた大胆なデザインが特徴で、日本髪をアレンジしたしめ縄のような髪形も印象的な装いになっている。

今月3日に全米オープン女子シングルス3回戦で敗退し、メンタル面の不調からしばらく競技から離れることを示唆していた大坂は、この日は同伴した恋人の米ラッパーYBNコーデーとレッドカーペットで2ショットも披露するなど終始リラックスした様子を見せていた。

インタビューに応じた大坂は、「私も姉もファッションが大好きで、デザインすることにとても興味があり、このコラボレーションが決まりました。私にとってアメリカーナとは、すべての文化が混ざり合っていることを意味します。この装いはルーツであるハイチと日本の両方の文化を取り入れています」とコメント。米メディアは「言葉がない」「ドラマチックなドレスに衝撃」と異文化をミックスした大胆な装いを驚きをもって伝えている。

ハリウッドセレブらも登場することで知られるメットガラは毎年5月に開催されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で昨年は中止となり、コロナ禍で今年は5月から9月に延期されていた。感染予防対策のため、出席者はワクチン接種の証明書の提示が求められるほか、写真撮影や飲食時を除いて常にマスク着用が義務付けられており、大坂も式典ではドレスの柄とマッチした特製マスクを着用していた。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)